CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)パンチング
マスコミ掲載情報
| 東レプラスチック精工が開発したCFRPで成形したスピーカーカバー(共同特許出願:㈱奥谷金網製作所)
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| 世界初!『熱可塑炭素繊維樹脂基材からなる多孔構造体及びその製造方法(CFRTPパンチング)』の特許を取得
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「熱可塑炭素繊維樹脂基材からなる多孔構造体及びその製造方法(CFRTPパンチング)」の特許を取得 |
1.熱可塑性CFRPとは
CFRTP=熱可塑性CFRP
軽量・高強度素材である炭素繊維強化プラスチック(CFRP)において、炭素繊維を包む母材樹脂を従来の熱硬化樹脂(熱を加えると硬化して元に戻らなくなる樹脂)に代わり、熱可塑性樹脂(加熱すると軟化し、冷却すると固化する樹脂)を使った材料が熱可塑性CFRPである。
2.熱可塑性CFRPの特徴(熱硬化型との比較)
軽量・高強度素材であるCFRPは航空機・高速鉄道に採用されるなど、注目度されていますが、現状のCFRPは樹脂母材にエポキシのような熱硬化性樹脂を使った熱硬化性CFRPが主流である。
こうした従来型の熱硬化性CFRPは、①冷蔵設備が必要で、②生産に時間がかかり(低量産性)、③後加工の難易度が高い、④リサイクルが難しいことから製造コストも高い。
一方、熱可塑CFRPは①常温保管でき、②量産性に優れ、③後加工も容易、④リサイクル可能なことから、製造コストも比較的安い。ただし、物性面では熱硬化性CFRPの方が熱可塑性CFRPよりも高い。
3.熱可塑性CFRPの期待
近年、熱可塑CFRPの開発が注目されている理由は、特に自動車の燃費規制の強化による自動車のさらなる軽量化のためです。
このことから、たとえば自動車用途ではレーシングカーや超高級車に限られており、量産型の自動車では適用が困難であった。ところ熱可塑CFRPによる量産化と低コスト化により期待と注目が高まっています。
CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)パンチング
東レグループ/東レプラスチック精工株式会社と共同開発
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0.5t×D3×放射線状 開孔率32.6% | 0.5t×D5×放射線状 開孔率58% | 0.5t×D3×P5 60°チドリ 開孔率32.6% |
0.5t×D2×P3 60°チドリ 開孔率40.3% | 0.5t×角孔3×P5 並列 開孔率36% | 0.5t×D6×P9 並列 開孔率40.3% |
0.5t×D8×P10 60°チドリ 開孔率58% | 0.5t×角孔5×P5 並列 開孔率39.1% | 0.5t×D1×P2 60°チドリ 開孔率22.7% |
パネル(クリスマス)
真空成型品
加工品一覧
レターボックス:溶接にて製作
※画像の加工品は1.5t×D2×P3 60°チドリ(開孔率40%)のパンチングを使用しています。
車載用高音スピーカー(ツイーター)のカバー(CFRTPパンチングシートの曲げ加工)
※画像の加工品は1t×D1.5×P2 60°チドリ(開孔率51%)のパンチングを使用しています。
特許取得
2017年4月7日(金)東レグループ/東レプラスチック精工㈱様との共同出願『熱可塑炭素繊維樹脂基材からなる多孔構造体及びその製造方法(CFRTPパンチング)』が特許製品に登録されました。